「当事者として会社を動かすダイナミズムは一度味わったら辞められない。」ー東大を卒業し外資戦略コンサルファームへ。エリート街道を歩んでいた僕が入社を決めた理由
この春、バルセロナに新しい執行役員が誕生しました。CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)として弊社に入社をした杉浦誠太(すぎうらせいた)です。東京大学薬学部を卒業し、外資戦略コンサルファームで、業界No.1日系大手企業の経営戦略やDX戦略策定などに幅広く従事していた杉浦。なぜ、今このタイミングでバルセロナへの入社を決めたのか?彼が、これから目指すバルセロナの未来とは。CMO就任直後の杉浦に直撃しました。
CMO(最高マーケティング責任者)杉浦誠太
1996年、神奈川県出身。東京大学薬学部卒。学生時代は、長期インターンとして(株)マイナビや(株)アカツキで新規事業の立ち上げを経験した後、複数のビジネスコンテストに参加して入賞。VR関係で友人と学生起業も経験し、バーチャルyoutuberの運営をしていた。新卒では外資戦略コンサルファームに入社し、業界No.1の日系大手企業の経営戦略やDX戦略策定などに幅広く従事。2021年4月株式会社バルセロナ中途入社。CMOとして、経営戦略策定やキャバクラのDX化を推進している。
ー杉浦さんは、今バルセロナではどんな仕事をしていますか?
杉浦:僕はバルセロナにおいて、「経営戦略」と「マーケティング戦略」を中心に担当しています。経営戦略関連では、前職の経験を活かしながら、会社の成長加速のための「BARCELONA5年ビジョン」を策定したり、店舗責任者向けの効率的な店舗経営を目指した最適なKPIを設定したり、我々は「キャバテック」と呼んでいるんですが、キャバクラ業界のDX化を進めたりしています。今までこの業界が「体感」を頼りに属人的に管理してきたことを、データ・数値にしっかり落として再現性を徹底的に高めていく。そんなイメージです。
マーケティング戦略の仕事でいうと、会社のYouTubeチャンネルの企画・運営、キャスト採用や集客で走らせているWeb広告運営、キャバクラのポータルサイト運営、SNSマニュアルの作成、及び、各マーケティング施策のシナジー構築など多岐にわたります。こう行った当たり前の取り組みこそが、キャバクラ業界においては他社との一番の競合優位性を作ると思って日々試行錯誤し続けています。
起業して気づいたビジネスの面白さ。研究の道を捨てコンサルの世界へ
ー杉浦さんは、東大生時代はどんな風に過ごしていたんですか?
僕は薬学部出身で、薬学部って基本的に院に進学するんですね。だから、僕も例外なく院進をするものだと思っていました。研究の道に進むとしたら、ビジネスの世界には触れられなくなる。だから、学生のうちに少しだけでも触れたいと思い、ビジネスの世界に顔を突っ込んでいました。マイナビで家庭教師の新規事業の立ち上げをしたり、アカツキで長期インターンをしたり、東大の友人とビジネスコンテストに出場して入賞したり…。大学3年の頃には自分たちで事業を立ち上げたいと思い、学生起業でVR関連の事業を立ち上げました。バーチャルYouTuberを動かしてM1に出場したり、ヤフーニュースに掲載されたりはしたのですが、結果ビジネスとしては難しかったです。
それが大学3年生の後半くらいだったのですが、その時にふと、スピード感を持って試行錯誤して結果にこだわる「ビジネス」の世界が楽しくて仕方ないと感じている自分に気づきました。この頃から「研究」の道に進むか、「ビジネス」の道に進むかで悩むようになりました。
ーどうして最終的には就職を選び、なぜ外資戦略コンサルファームを選んだのですか?
純粋に、ビジネスを突き詰める方が面白そうだと思ったからです。ビジネスでは失敗することばかりだったけれども、それはそれで面白かったし、自分でやってる感覚がすごくあったんです。期間を決めてPDCA を回すと、何かしらの反応が返ってくる。スピード感と自分がその成果を作っている感覚が何より好きでした。就職先を考えたとき、僕は明確にやりたいことがあったわけではないので、業界を絞らず、一番規模も大きくハイレベルなビジネスに入社当初から関われるという理由で、外資戦略コンサルファームに戦略職で内定承諾しました。
ーなるほど。入社後はどんなお仕事をしていましたか?
入社後は、各領域のNo.1日系大手企業に上司と2人でコンサルに入って、経営戦略を立てる仕事をしていました。 DX関連の戦略を立てたり、店舗展開の戦略を立てたり、そんな感じです。実の所をいうと、僕、コンサルの仕事もやって見てすごく面白いなと思っていたんです。今まで出会ったことのないような頭の切れる優秀な上司や先輩と一緒に仕事するのは楽しいし、関わっているテーマもビジネスの規模も面白くて、コンサルの仕事も好きでした。入社時には全く考えていませんでしたが、本当にこの道で上を目指すのもありだと思っていました。
こんな面白いお題、他にはない。急拡大するフェーズに当事者として関わりたい。
ーそういう状態で、なぜ転職を考えたんですか?
もっと「当事者として、スピード感を持って会社を動かしていきたい」と思ったんです。コンサルはあくまでもクライアントのサポートの立ち位置であり、自分が現場まで戦略を落とし込める訳ではない。現場を動かし、落とし込めたとしても、成果を上げたのはあくまでもクライアントであり、コンサルはどうしても間接的な喜びになってしまう。クライアントの笑顔に向けて努力する日々は本当に楽しかったけれども、起業時代に経験した直接ビジネスを動かすダイナミズムや「ベンチャーでの挑戦」っていう夢が捨てきれませんでした。
それで、ある程度案件を担当するようになった時に「チャレンジするなら今だ」って思ったんです。僕は、周りのみんなが院に進学する中で1人卒業して就職した。リスクを取る意思決定をした。そんな僕の1番の強みは「若さ」です。20代から逆張りの意思決定をして人がしない挑戦をし、40代以降のキャリアにレバレッジを効かせるいく欲張りなキャリアを築こうと思いました
ーなるほど。転職先としてなぜバルセロナを選んだんですか?
実はバルセロナのことは学生時代から少し知っていました。当時、僕は就活イベントを運営する団体を友人と立ち上げていて、そのクライアントとして出会ったのが新卒採用を始めた当初のバルセロナでした。 ニッチな業界で、面白いことをしている会社があるなぁと当時思っていたのを覚えています。学生時代の関わりはライトでしたが、就職後も社長の波戸崎とはつながっていて、色々と話をするうちに、本格的に業界の独自性と会社の面白さに惹かれていきました。
ニッチな業界だが市場規模は大きく、収益性も高い。偏見により優秀な人材から選ばれにくい業界で、優秀な人材の採用に成功している。レガシーな業界で、テクノロジーの導入の余地がある。いつの間にか、ここで自分が試行錯誤したらどんなインパクトが出せるだろうかと考えるようになっていました。そして近年、「いつかは…」と考えていたバルセロナの成長が急激に加速した。転職の理由ですが、「急拡大するフェーズを逃したくない。会社の成長に当事者として関わりたい」とそう思ったのが強いです。
第二創業期は会社の成長に直接関われるフェーズ。僕が新卒なら今を逃さない。
ーなるほど。転職先としてなぜバルセロナを選んだんですか?
これはよく聞かれるので正直な回答をしますね。笑 イエスです。「会社の成長ポテンシャル」と「会社の成長に関われる度合い」が圧倒的に大きいことが理由です。他のベンチャー企業や外資戦略コンサルなどと比べても、バルセロナはかなり強いと僕は思います。今のバルセロナの第二創業期フェーズであればこそ、会社のグロースと業界の変革にダイレクトに関われる。ポテンシャルのある新卒が本社でも店舗でも重要なプロジェクトを任されている。妥当な提案であれば誰の提案でも通って採用される。成果をあげたものが称賛される。今まで誰にも目をつけられなかっただけで、こんなに面白いビジネスは他にはないし、今のフェーズは逃すべきではないと僕は思います。
ーバルセロナに転職して、コンサルによって学んだスキルは活かされましたか?
もちろん活かせる部分はありますが、ベンチャーの仕事で一番重要な部分に対しては正直そこまで活用されないです。というのも、コンサルや大企業と、ベンチャーって基本的な前提が何もかも違うんですよね。会社内の仕事の役割分担や組織構造、人の動かし方、社員の視座、経営者が重要視する観点、戦略のサイズ感、参照できるデータ量や予算、タイムリミットなども別物です。最も重要なのは実際に様々な関係者を巻き込み、戦略を実行し、実現させること。ここが一番違いますし、一番面白いところでもあります。
成長可能性の高いバルセロナ。会社をデカくしていく以上に興奮する挑戦はない。
ーこれからCMOとしてバルセロナで注力していきたいことはありますか?
やっぱり一番は、この会社をデカくしていくということです。それが僕が一番興奮することなんですよね。そのために、戦略を立てて、緻密に進めていく。それがすごく面白いし、もっと注力する価値があると思います。一般企業の当たり前を当たり前にするだけでなく、全ての経営水準を「業界平均よりも高い」ではなく「日本平均よりも圧倒的に高い」会社にしたいですし。今まで属人的にアナログで動かしてきた部分を、テクノロジーとデータの力によって効率化・仕組み化していきたいです。今までにもないキャストの売り出し方なども、デジタルマーケティングを駆使して実現したいですね。
ー最後になりますが、仕事をする上で大事にしている考え方を教えてください。
「やるなら、本気」を大事にしています。僕は「中途半端」って一番いけないと思っています。仕事の成果と自分の成長を作る上で、中途半端にやって結果が出るわけない。仮に中途半端にやって、もし成果が出たとしても、その成果って自分で作った再現性のあるものじゃないと思うんですよ。
本気でやると、可能性を全て考えて、やりうることを全部つぶしていくことができる。本気ではないと、自分がどこに注力して頑張ったから成果が出たのかわからないし、いつまでたっても「自分はまだ本気じゃないから」っていう言い訳が残ると思うんです。一番大事なのは、自分自身が常に本気で仕事に向き合い続けるということ。言い訳を残さないということが何より大事だと思っています。